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2010-04-17

妊婦の高尾山登山について

ノロノロ更新は自分に毒で、毎日なんだか気になって…
やっと今日!とおもっていたら、夕方にならないと時間が得られなかった…

少し間が空いてしまったのですが、4月3日の当ブログ『妊婦さんのスポーツ』にもいつものように貴重なご意見を頂いています。
高尾山についてのご意見を今日は改めてご紹介したいとおもいます。
皆さん、いつも有難うございます。

まずはすぴかさん
---
高尾山て元々は修験者が入る霊山なんですよ。
簡単とかいうのは勝手ですが、だったら1号路以外は絶対登らないでくれとしか…それも駄目ですよ。ほんとは。
正直、そんな安易な考えで登って具合悪くしたりしないで欲しいもんです。(高尾山好きなんですいません)

それに運よく救急車が来たところで、どこまで運ばれるのか考えてるんでしょうか?
高尾は個人の産院しか無いんじゃないかな。
大きいのは、八王子は東海大付属くらいかな…あとは調布か相模原のJA協同か北里。(どれも遠いですよ)
はっきりいって凄く混んでるしみんな半年以上前から予約してるんです。その人たちに迷惑です。

そもそも救急車が来る事態になったら駄目だと思うんですが。
何事も最悪を考えるっていうのは大事ですが、わざわざ最悪の事態を引き寄せるっていうのはどうかと思います。

---
すぴかさん、はじめまして。
高尾山について、またその周辺の病院事情についても有難うございます。
搬送についてはとにかく安易な考え方が多いですね、それも一般人同士の話だけではなく、今回私がネットで調べただけでも助産師の方の発言の中にもあったりして、深刻な事態を知るばかりです。
さて、すぴかさんのコメントに対して立川さんからです

---
>簡単とかいうのは勝手ですが、
>だったら1号路以外は絶対登らないでくれとしか…
>それも駄目ですよ。ほんとは。

ええと、ルートは残念ながら6号路です・・・。そしてこんな記述もありました。

>数日前の大雨で、いつもの6号路の一部が不通になっているらしく、
>急遽、稲荷山コースを登ることにしました。

稲荷山を登るのかと驚愕しました。ちなみに稲荷山コースとは公式ガイドで「このコースは山道が滑りやすく、特に地面が湿っている時に下山する時には注意が必要です 」とされている登山道です。

---
1号路とか、私もよく分からないので調べてみました。
高尾山の公式ホームページ
の中にあります『登山コース』で比べたりも出来ました。
立川さんが書かれている内容もここにあります。

『登山ガイド』のページでは救急車を呼ぶ方向けのメッセージもあります。
妊婦専用のサイトや、特定しているわけではないわけで、一般の方でも呼ぶ可能性が大いにあるのが登山であるということを再認識できます。

再度、すぴかさんからです

---
ありえない。

途中で何かあっても救急車は入れないですね。
すぐ救急車がくるっていう説明と違いますが…暢気というレベルじゃないな。

妊婦がここを通るのは駄目でしょう。
もし下りもここだと大変危険です。(ケーブルカー以外はどこも危険は同じですが)
山は下りのほうが危険で、急斜面での足に伝わる衝撃はかなりなものです。
さんざん疲れた体で下りるわけですから、膝にくるし上手に歩けなければ足を痛めます。
転ぶリスクがそれだけ高まるという事。
登山なんてやらなくても他に適当な運動はあります。

---
私も昔に高尾山に友達と行ったことがあるのですが、ケーブルカーの記憶しかないので…多分、登山はしていない。
丹沢は登りました、それも上級者と。
私はそれが初めてのことに近く、全くの初級者。
上級者と中級者と私の複数のグループで、初級者は私だけ。
上級者は私に合わせたっていうんですけど、とてつもなくハードでした。
そして思い出したのが、すぴかさんの話にもある"下りの恐怖"です。
そうだったんですよ、丹沢の下山が特にハードだった!
もう膝が笑っちゃって、上級者や中級者の方たちは暗くなってきてもいるからさっさと下りていくんですよ、とっても簡単そうに。
でも私は一歩一歩が重いのに、足が落ちていくかのように勢いがついちゃって、そのバランスをとるのが難しかった…妊婦となれば…丹沢は登っていません!とお怒りになる方がいるかもしれませんが、そういう問題ではないとおもいます。

登山以外にも適当なスポーツは沢山あるのに、なんで登山なのか…すぴかさんの最初のコメントの冒頭にある
修験者が入る霊山
になんだか繋がっていくような気がして…まだそういう特定のコメント等はネットで見ていないけど、ご利益あるって感じで伝わっていっていることもある様子、修験者が入る霊山とまでは知らなくても、そういうことに繋がっていくことは好まれている世界なので…
また、高尾山をパワースポットと言っている方も多く(天狗がいるとかってあるから?!)、そうなるともう、好きですよ、こういうのが…だから、適当なスポーツが必要なんじゃなく、こういうことが必要だとおもってしまっているのではないでしょうか。
そう考えると、もうこれは子供がとか、そういうことではないとなりませんかね、私には子供(胎児)は何処にもない、蚊帳の外という感じがしてなりません。

かとうさんからのコメントです(かとうさん、今回は一部の紹介とさせて頂きました、ヨガボールについては私も興味ありますので、かすてらさんと一緒に後日、紹介させてください、また、お名前の修正はこちらで勝手にさせて頂きました)

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あまりにもびっくりしてぐぐってみましたが、山口先生の引用以外の、
別の日、別のグループも稲荷山コースが多いです。
単独(ご本人とその家族だけ。)の人で登った人のブログで一号路
があったぐらいです。
だいたい、高尾山だって遭難するわけで、警視庁のwebから引用
しますが、

>高尾警察署山岳救助隊は、平成19年6月21日に発足。警視庁管内では青梅署、五日市署に次いで3隊目の山岳救助隊となります。
 昨今の登山ブームで、高尾山でも遭難者が年々増え続け、捜索隊の出動回数も増加していることから、登山経験のあるベテラン、若さあふれる青年警察官の中から選抜された15名が訓練を積み重ね、今回の発足に至りました。

と、山岳救助隊を編成するぐらいは危ないです。

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私も早速みましたが、稲荷山コースは結構当たり前に登っているようですね…
下山のときだけっていう方もいましたが、特にコースに対しての警戒意識などは持ち合わせていないようで…
登る前に公式サイトを見たりはしないのかな…見ても、目には入らないのでしょうか。
公式サイトの方に連絡してみようとおもいます。
そのくらいしか出来ないけど、警告を出す必要があるとサイトの管理人の方が感じられたらっておもいます。
だって、検索すると本当にありとあらゆるジャンルで、妊婦も登っている高尾山というような書き方があって、まだまだ私も全部を見たわけではないけど、扱いが軽くて、どんどんと広まっていくような気がしています。

余計なお世話?
でも、搬送される方の心配よりも、搬送される方が増えることによって、押し退けられてしまう方がいるっていう事の方がもう心配で、そういう結果は無くしたいですよね。
やっぱり"迷惑行為"っていうのはありますよ、同じ妊婦さんでも…

2010-04-03

『妊婦さんのスポーツ』

基は当ブログ
『それは必要なことなのでしょうか…』
『帝王切開が最後の切り札になるわけではない』
です。
そこにお寄せくださったふぃっしゅさんと立川さんのコメントより抜粋させて頂きます。
ふぃっしゅさん、立川さん、有難うございます。

まずはふぃっしゅさんからです。
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逆子で入院してからほぼ全開だったのにそこからそうとうな時間を要したようで、「お尻が触れるようになったのに」進まずに、そこから搬送されたというだけで、分娩にかかわっている人ならドキドキしますよね。
そこまで逆子で下がっているなら、頭がかなり下がっていて帝王切開でも出てこない可能性が高くて、促進剤を選択したのでしょうか。
こんな状態で搬送された病院のスタッフの気持が、よくわかります。
一番びっくりしたのは、前日にハイキングをしているところですね。
最近、産婦さんにハイキングを勧めている助産院があるようですが、リスクを高めるような流行をつくるのはやめてほしいです。


とにかくこのタレントさんのブログを読んで、危険性を感じないまま話題が広がらないようにしてほしいものです。

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別のふぃっしゅさんのコメントより
---
妊娠中の運動やどれくらい歩くか、についてはさまざまな意見もあると思います。
今回問題に感じたのは、逆子で子宮口も開き始めている時期にハイキングに行くことです。
骨盤位では破水直後にさい帯下垂や脱出が起きて、胎児への血流が悪くなり仮死を起こすことがとても怖いことです。
家の周囲の散歩ぐらいはかまわないと思いますが、ハイキングの途中で破水したら、対応が遅れて最悪のことも起こりうると思います。
分娩が近づいた妊婦さんにハイキングをなぜ勧めるのか、その根拠をこちらが知りたいところですね。

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続くようにしてくださいました、立川さんのコメントです
---
>分娩が近づいた妊婦さんにハイキングをなぜ勧めるのか、その根拠をこちらが知りたいところですね。

東京立川にある助産院ではハイキングどころか、臨月の妊婦を集めて高尾山登山を実施してます。以前、夕方のニュースにも取り上げられていました。登山させる根拠は次のとおりだそうです。

「まんまる助産院は、9月26日に東京八王子市に臨月の妊婦10名を集め高尾山登山に挑戦した。まんまる助産院・椎名まりこ氏は、先輩の助産婦に予定日を過ぎても生まれない人がいると相談し「高尾山に登らせれば生まれる」といわれた。臨月に山に登ると血行が良くなることで子宮頸管がやわらかくなり赤ちゃんの頭がうまく下がってきて産みやすくなる効果が期待できる。」

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“高尾山登山 臨月”と検索しただけでも、結構皆さん、上記の助産院に通院していないけど“良いらしい”でやっている方もいるって分かりました。
色々と読んでいると、某所でのコメント欄で医療に関わりのあるような方が“高尾山くらいなら幼稚園児たちも遠足で登っているくらいだし”と寛容なコメントがありましたが、どうなんでしょうか。
他に、病院に勤務している助産師の方が、病院に健診に通っている妊婦さんから高尾山登山の相談を受け、『道路も舗装されているから、救急車も通れて搬送してもらえるから安心』と促している内容がありました。

ちょっと横道入るかもしれませんが…
Yosyanさんのブログ新小児科医のつぶやき
『愚挙を称える暴挙』
2009年3月25日と、一年も前になりますが、妊婦のマラソンということで、多分既に読まれている方が多いとおもいますが、まだの方へと…
コメント欄も参考になること多いです。

基、立川さんに続いてふぃっしゅさんのコメントです
---
妊婦さんのスポーツについて、手元にある文献をご紹介しますね。
『周産期医学』編集医学会編の「周産期相談318 お母さんへの回答マニュアル」(2009)の中には、
?妊婦スポーツの予想されるメリットとして、「安産傾向(分娩時間の短縮、小さめな新生児)」 (1998年)(p183) 
?妊婦スポーツは分娩経過・周産期予後に明らかな影響を及ぼさない (p205)
と、二つの見解が載っています。
?はあくまで「予想」ですから実証されているわけではありませんし、98年頃はまだ「安産のために体重制限を厳しくして、たくさん歩きましょう」という時代です。
?の根拠となる論文が掲載されていないのでエビデンスがどのレベルかわからないのですが、ここ数年の考え方のようです。

1994年に出された妊産婦の運動に対するアメリカ産婦人科学会のガイドラインでは、妊娠中の運動を以下のように分類しています。
妊婦に適した運動:有酸素運動、全身運動、母児にとって安全な運動、
種目としては、水泳、エアロビックダンス、ジョギング、サイクリング、ウォーキング、ヨガ

妊婦に適さない運動:無酸素運動、瞬発性運動、アンバランスな運動、競技的性格の運動
種目としては、バレーボール、バスケットボール、山登り、スクーバダイビング


実施する場合には、医療施設が併設されているか厳密なメディカルチェックの体制が確立していること。
運動開始前後に血圧、心拍数、子宮収縮、胎児心拍測定などのメディカルチェックが実施できること。


運動時間は1回につき60分以内

「日本臨床スポーツ医学会産婦人科部会」から出されている「妊婦スポーツ安全管理基準」も上記のガイドラインと同様の内容で、妊婦スポーツの目的は「母体の健康の維持・増進など」であり、「母児に何らかの異常が生じては本末転倒であるとしています。


「登山」はまず妊産婦さんに適さないスポーツという見解です。
特に逆子の妊産婦さんは、「スポーツの絶対禁忌」に含まれています

立川さんが情報を下さった中で、「山に登ると血行が良くなることで子宮頚管がやわらかくなり赤ちゃんの頭がうまく下がってきて産みやすくなる効果が期待できる」という考えは、あくまでも検証されていないもので、その助産師個人の考えにすぎないことといえます。

---
やはり、逆子を軽く見ている方は結構多いのではないでしょうか。
件の芸能人の方も逆子だというのに、その産院の医師もそれを知っていてハイキングに行くことを認めていたわけですしね。
私の『逆子の方が簡単だと言った助産師が複数いる』と言ったことに対して、suzanさんは簡単ではないと仰っていましたし、shy1221さんのブログの記事
骨盤位分娩
にしてくださいましたが(shy1221さんに私信;トラックバックは私、よく分からないです…こちらでもしていますが、上手くいかない様子です…)、こちらでも逆子の方が簡単だと言うのには驚かれています。
でも私的には、実際に面と言われた経験もあって、こうやって逆子でもハイキングしているという話はもっともっと多くあるって感じられてなりません。
ふぃっしゅさんが言うように、家の近くを散歩する程度と、いくら平坦であれ“山を歩く”というのは差があり過ぎます。
空気は美味しいでしょうけど、その代わり、やっぱり搬送は遅いはずです。
山に行くというのは、そういうものにあえて背を向ける行為ですから…

登山、ハイキングまでいかないにしても、過度な運動を進めている方は多くいらっしゃいます。
『昔の妊婦は働いた』
というのが基になっているわけですが、それが妊娠してから急にすることになってしまっているので、アンバランスなものを感じます。

妊婦に適した運動:有酸素運動、全身運動、母児にとって安全な運動、
種目としては、水泳、エアロビックダンス、ジョギング、サイクリング、ウォーキング、ヨガ

ハードなものを想像出来るエアロビには驚きました。
ジョギングも。
上記で紹介のYosyanさんのブログ記事に通じることですが、どの程度の有酸素運動なのか、文字の羅列だけ見ているとサイクリングもバランスを保つのが難しそうだし…
実施する場合には、医療施設が併設されているか厳密なメディカルチェックの体制が確立していること。
運動開始前後に血圧、心拍数、子宮収縮、胎児心拍測定などのメディカルチェックが実施できること。

だとしたら、スポーツジムでは血圧、心拍数は測れても、子宮収縮や胎児心拍測定は出来ないでしょうから(そういうところもあるのでしょうか)、妊婦の水泳を教室にしているジムは不適切ってことですよね。
妊婦のヨガ教室なんかも…
“多少のことは…”っていうのは分からなくもないのですが、でももしかしたら本当はこういう些細なことからして、『お腹の中の子を一番に想うこと』
を薄らせてしまっているのかもしれませんね。

妊婦は何もするなとはおもっていませんよ、やっぱり体重の増加具合によっては危険なこともありますから、管理するためには寝てればいいなんてちっともおもいません、でもどういう運動や管理をしたら良いのか、結構バランスの良い指導っていうのもあまりないのかもしれませんね、急に『一日2時間は歩くように言うよね』から『臨月になったら登山、それも高尾山にはご利益まであるらしい』になってしまって、ふぃっしゅさんが提示してくださったようなメディカルチェックの必要性はついて回りません。

妊婦さんのスポーツが遊びやイベント感覚ではなく、子供を安全に産むための行為、意識からであって欲しいです。
助産院等の特色ではなく…

2010-03-24

逆子の経膣分娩について

これから助産院や自宅出産を選ぼうとしている方の中には、妊娠経過中に逆子になる方もいらっしゃるとおもいます。
助産師会では逆子の扱いは禁止としていますが、実際にはどうだろう…という疑う気持ちが私にはありますので、妊娠している方の知識や意識の問題の改善もして欲しいとおもい、いつもコメント欄まで全て読んでくださっている方には重複する内容となってしまい申し訳ないのですが、今回はコメント欄を丸々というわけでもないけど、かなり“コメント欄の写し(移し)”まして、この問題、現状を知ってもらえたらとおもっています。

基は当ブログ『帝王切開が最後の切り札になるわけではない』です。

いつも産科医の立場としてご意見くださるsuzanさんから
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わたくしが研修医だった平成年代はじめころは
逆子であっても自然分娩の方針のお方はいらっしゃいました。
赤ちゃんが大きすぎないとか、赤ちゃんの姿勢が単でん位(単臀位で検索してみてください/琴母より)であるとか
いくつか条件はありましたが。
逆子の自然分娩はそれほど珍しいものではなかったのです。

ただし、逆子のお産は時間がかかります
頭がしたなら頭が見えてきたら「そろそろ生まれる」ですが
逆子のお尻が見えてきたら「さてこれから」です。
陣痛がきたらお尻を押さえて赤ちゃんが飛び出さないように
赤ちゃんの体を使って産道を広げるように、押しもどす。
初産婦さんならこれが一晩続くこともあります。
赤ちゃんの心拍はもちろんモニターしっぱなしで
心拍変化が少しでも怪しいときは帝王切開に切り替えです。
いよいよ抑えきれなくなって赤ちゃんの足を持って引っ張る瞬間はとても緊張しますが
うまくつるんと出てくれると、苦労しただけ喜びもひとしおでした。

こういう時間をかけた丁寧なお産は、
今の医療資源(はっきり言えば産婦人科医の数)の少ない時代には無理なのでしょう。
「逆子イコール帝王切開」と決まっている施設は、年々増えているようです。
逆子の自然分娩は、何かあったときの準備をきちんとしてのぞめば
決して危険なものではない、はずだったのですが
「準備」の段階で不足とあっては仕方ないと感じます。

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次はsuzanさんのご意見を読んだ私からです。
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ご意見を読んでいて思い返されるのが、琴子を出産する前に、助産師が
『逆子の方が簡単だ』
という説明の中で、当時はまだ足位とは分からないときだったのですが、足からでも簡単だという話があったことです。
指などを足に見立てて説明をしていましたが、足が出てきたら引っ張り出すだけだというような説明でした。
でも実際は、足、身体が出て、琴子の顎が引っ掛かったようで、琴子の全身の写真を産科医の方にお見せしたところ、琴子の足の形からして、助産師が相当焦って引っ張ったのが分かると言われました。
片足が伸びている感じがあるんです(素人の私でも足の様子がおかしいことは気が付いていました)。
この話を日本助産師会に出向いた際にしたところ、同席してた一人の助産師(助産師の教育をしたりしている立場の方)も
「そうなんですよ、逆子の方が簡単なんですよ」
って仰ったんです。
でもそれを急いで打ち消すかのように、当時の事務局長(助産師)が
「否、助産院で扱ってはいけないんです」
と何度か仰っていました。
自然分娩が可か不可かはマンパワーの問題もあるとおもいますが、何故か私が面と向かって話した助産師の方の中には
『逆子の方が簡単だ』
という認識の方が上記の通りに居て、その根拠がどこにあるのかが疑問です。
suzanさんのご意見を読む限り、『逆子の方が簡単だ』とはおもえないのですが…

---
上記の通り、逆子の方が簡単だと少なくとも二人の助産師、それも一人は日本助産師会から表彰され、NHKでは神の手と紹介(そのときのお産も逆子の分娩だったと助産師が言っていました)されていて、もう一人は日本助産師会の名刺を持ち、助産師の教育者としての上の方の立場(当時)の方です。
個人的な意見に過ぎないといえるかもしれませんが、その個人のそれぞれの立場や影響力は個人的では済まされないようにおもいます。
また、助産師会がその後に出したガイドラインで逆子の分娩を扱わないと明記することに対して、反論があって意見の対立があったことが感じ取れると私の弁護士さんが指摘されていましたから、逆子(骨盤位)に対しては『私ならやれるのに』という悔しさを抱いたままの開業助産師は少なくないのではないでしょうか。
そういう意識は、もしかしたらsuzanさんや、後に紹介させて頂くふぃっしゅさんのご意見にもあるように、少し前までなら出来ていたことが出来なくなったということ、技術の伝承が惜しまれるという点と重なるのかもしれませんが、産科医不足の問題をおもえば、また、無理することで一番危険にさらされるのが赤ちゃんだということを考えれば、答えはひとつになることじゃないかと感じます。
但し、助産師の方の主張する逆子の扱いへの技術伝承は、経験者の私としては非常に危険な行為、思想だとおもいます。

基、上記の私の意見に対して、suzanさんからのご意見です。
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「逆子のほうが簡単」と言う助産師は、複数いるんですね…
いや、どう考えても、どっちが簡単とかいう問題ではないと思います。
何をさして簡単というのだろう。
できたら詳しく聞いてみたいような気持です。

それから私、前の記述で「足を引っ張る」と書いてしまいましたが
足のつけね、というか、太ももからおしりにかけてをつかむ、と書くべきでした。
下からの逆子お産は、「おしり」が見えているのが「正しい」状態です。
それ以外のものが見えたら帝王切開に切り替えます。

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多分、私が知る以上に、『逆子の方が簡単』とおもっている助産師はいるのだろうとおもいます。
VBACだって扱っちゃっていたところはありますから…(H助産師と、以前に当ブログで紹介した記事の助産院※現況は把握していません)
これらの問題に対し、もっと“こんなことさせちゃっていましたけど、実に大きな問題である、危険な行為なんです”と公にして欲しいもんです。
昔は出来ていたというのは正しい表現ではないですよね、昔は逆子は病院がないからそのままそこで産むしかなかったというだけだったんです。
VBACは論外ですよね、これは医療(帝王切開)があってからのことですから。

いつも率直なご意見くださるひぃたんさんが、市の母親学級で聞いたというお話です。
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逆子の経膣分娩についてですが、市の母親学級で
「尻とか足とかを引っ張ればいいように見えるけど、頭が引っかかるから、尻が出たとか足が出たとかで引っ張っちゃいけないんだ。そこが逆子の難しいところなんだわ」
と、おじいちゃん先生が言っていました。もっとも、このおじいちゃん先生は
「帝王切開、昔は水杯きってやってたんだぞ!」
とも、仰っていたくらいなので、相当なお歳だったりするのですが・・・。

---
“水杯きって”というのは、昔は開腹手術の際に家族と水杯で別れをして手術に望んでいたということを仰っているのですよね?(間違っていたら教えてください)

頭が引っ掛かる…琴子は顎だって助産師が言っていました。
顎ですよ、顎…それだって琴子は死んでしまったんです。
あんなに『逆子の方が簡単だ』、『足が出てきたら引っ張ればいいんだ』って簡単なことを今の医者は出来ないのだと言わんばかりだったのに…引っ張っちゃいけないっていう意見もあるなんて、今更ですけどショックです。

次はひぃたんさんより先に寄せられたふぃっしゅさんのご意見ですが、“妊娠中の運動”については別記事にさせて頂きます。
ふっしゅさん、勝手に項目を分ける非礼をお許しください!
---
骨盤位の経膣分娩については、産科の先生方にもいろいろと考え方があると思います。ちなみにうちのクリニックでも3年ほど前までは経膣分娩を行っていましたが、現在は全員帝王切開です。
骨盤位分娩の怖さは、最後の最後に頭の部分がひっかかって娩出が遅れるところにあるように思います。小児科医のいないクリニックでは、赤ちゃんへのリスクが高いのです。
産科の先生方にしても、経過をみる助産師にしても、骨盤位分娩の経験の機会が少なくなることも問題であって、不安を感じる点でもありますが、ほそぼそながらでも経験を伝え、いつか産科医・小児科医の先生に余裕がでる時代がきたら経膣試験分娩を復活させてほしいものです。
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やはり頭が引っかかってしまうんですね。
顎が引っ掛かるは頭が引っ掛かると同じでしょうか。
後、今回は単でん位と足位ですが、腕から出てきたりとか、他にもあります。
腕から出てくると、昔は子供を諦めて、その腕から切り刻んで母体を優先したということです。
こういうことを語っていくことも大事だとおもいます。

私たちに一番大事なのは、骨盤位の経膣分娩の場合、一番危険に晒されるのは誰なのかを真っ先に考えることだとおもいます。

今回紹介させて頂いたsuzanさん、ひぃたんさん、ふぃっしゅさん、有難うございます。

2010-03-22

帝王切開が最後の切り札になるわけではない

先日の当ブログ>それは必要なことなのでしょうか…
のコメント欄でいつもご意見くださる勤務助産師のふぃっしゅさんからの
『逆子で入院してからほぼ全開だったのにそこからそうとうな時間を要したようで、「お尻が触れるようになったのに」進まずに、そこから搬送されたというだけで、分娩にかかわっている人ならドキドキしますよね。
そこまで逆子で下がっているなら、頭がかなり下がっていて帝王切開でも出てこない可能性が高くて、促進剤を選択したのでしょうか。
こんな状態で搬送された病院のスタッフの気持が、よくわかります。
一番びっくりしたのは、前日にハイキングをしているところですね。
最近、産婦さんにハイキングを勧めている助産院があるようですが、リスクを高めるような流行をつくるのはやめてほしいです。』

に対して、具体的に教えて欲しいとお願いしたところ、ご回答くださいましたので、記事として紹介させて頂きます。
ふぃっしゅさん、有難うございます。

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ご質問のように、帝王切開にする判断の時期が遅れると、頭位の場合は児頭が、骨盤位の場合は児の臀部から体幹部が骨盤の中に深く入りすぎて、帝王切開でも娩出に時間がかかってしまうことがあります。
開腹したのに児の娩出に手間取っていると、児の状態もどんどん悪くなりますし、母体の出血量も増えて母子ともに危険です。まして逆子の場合には、さい帯も体幹部と一緒に下がっていますから、児の娩出に手間取っているとさい帯圧迫で児の状態はかなり悪くなる可能性があります。
帝王切開が最後の切り札になるわけではないのですね。

今回の経過をご本人の記録からたどってみると、3月15日の2:30に破水して産院についたときは10分間隔の陣痛があり、子宮口はほぼ全開で「昼ごろには生まれる」と言われたようですが、それから進まずに、翌日に搬送されて出産されているようです。
今回はたまたま、搬送されていた時に児心音も悪くなく、促進すれば娩出可能なぐらいの位置に下がっていたのではないかと思います。
ただし、それぐらい下がった状態で児心音が悪い場合でしたら、促進剤を使っても、帝王切開にしても、赤ちゃんは相当ひどい状態だったことでしょうまさに奇跡的だと思います。

骨盤位で子宮口が全開してからも1日近く様子を見たこと自体、通常の産科関係者には信じられないことだと思います。
全開して、児も下がってきていて心音も問題なければ、有効陣痛がなければここで促進すれば1~2時間で娩出されていると思います。
促進を試みても陣痛が弱かったり心音が下がれば、この時点で帝王切開の判断になると思います。
骨盤位で全開近い頃は、もっともさい帯圧迫などで児の状態が悪くなりやすかったり分娩停止になりやすい時期なので、通常はいつでも緊急帝王切開に備えています。そのような状態の時期に1日近く、何も「医療介入なし」で様子を見ることは、「放置」とも呼べるのではないかと思います。

最近は「骨盤位は経膣分娩は行うべきではない」という傾向ですが、いつでも緊急帝切ができる状態の施設であれば、産科医の判断で経膣分娩を試すことは可能だと思います。
けれども、帝王切開もしない、促進剤さえも使わない産院では、やめたほうが良いと思います。

今回は、本当にたまたま赤ちゃんも奇跡的に元気に生まれたのだと思います。
このような「個人的体験」から「骨盤位の自然分娩も大丈夫」「なにかあれば搬送されれば大丈夫」と信じるのは、大変危険なことです。
「奇跡的」に助かるのではなく、赤ちゃんができるだけ安全に生まれてくるようにとさまざまな研究が行われ、骨盤位分娩のリスクについての根拠に基づいて帝王切開も経膣試験分娩も選択されています。

3月11日のブログの中で「出産の途中に何かが起きて緊急搬送になり帝王切開になったとしても後悔はないと思っています」と書かれていますが、これはあくまでも「自然分娩を選んだのに」「帝王切開になってしまった」という文脈のうえでのことなのでしょう。
骨盤位の場合、経膣分娩、緊急帝王切開になった場合のそれぞれの新生児仮死、新生児酸血症、要蘇生術の割合など、危険性についてきちんとご本人への説明がされていないのではないかと思いました。


妊娠中の運動やどれくらい歩くか、についてはさまざまな意見もあると思います。
今回問題に感じたのは、逆子で子宮口も開き始めている時期にハイキングに行くことです。
骨盤位では破水直後にさい帯下垂や脱出が起きて、胎児への血流が悪くなり仮死を起こすことがとても怖いことです。
家の周囲の散歩ぐらいはかまわないと思いますが、ハイキングの途中で破水したら、対応が遅れて最悪のことも起こりうると思います。
分娩が近づいた妊婦さんにハイキングをなぜ勧めるのか、その根拠をこちらが知りたいところですね。

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読ませていただいていると、どんどんと色々な話が甦ってきます。
帝王切開を負い目に感じる方たちがいらっしゃり、酷い方だと、子供が無事に生まれているのに育児が出来ないほどだというのです。
周囲の心無い方の中には、『お腹を痛めて産んだわけではない』というようなことを冗談めかして言うのもいるらしく、そういう話も思い出しました。

医療に詳しくないと、多分、多くの方が『最後は帝王切開でどうにかなる』程度の認識なのではないでしょうか。
だから、帝王切開があるから無事に生まれるのは当たり前だし、帝王切開で必死のおもいで産まれて来た子供や産んでくれた母親に賛辞がない。
簡単に産んだという感覚。
正直、私も多分、琴子をお腹に宿している頃はそういう感覚だったのだとおもいます。
でもこれは、あくまでも“医療に詳しくない”立場の者だからという言い訳がつけられますが、問題はこの感覚を医療に詳しいはずの人たちが植え付けていないか? ということです。
“いざとなったら搬送します”という断りは何を指しているのか-陣痛促進剤というよりも、多分、いざとなったら病院に搬送され、帝王切開で産むということに傾いていないでしょうか。
勿論、陣痛促進剤も助産院や自宅出産では使用出来ないはずですから、必要であれば病院に行くはずなんですが、最近はレメディで陣痛促進剤の代替があるというので、効果は別問題として、“何かあったら搬送”は余計に帝王切開を意味していることになりませんかね。
でも、その帝王切開でも解決出来ないことがある、最後の切り札にはならない。
これはしっかりと知っておく必要があるとおもいますよ。
搬送の見極めがいかに大事なことなのか。
そもそも、搬送されているから皆元気…なんてことがありませんから。

今、当ブログでも何度か話に出てきていて、今回のふぃっしゅさんのご意見の基にもなっているお方のブログに寄せられているコメントの中に、他の方でもやはり逆子で経膣分娩、子供も無事だというのが寄せられていて、凄く残念です。
否、無事に生まれていることは良かったと言いたいのですが、逆子でも経膣分娩出来るんだという印象だけを強く残すような気がしています。
影響を受ける方は少数派であったとしても、危険に晒されるのは赤ちゃんですから、無責任な発言にはブレーキをかけたい気持ちになります。

妊婦のハイキング&過剰なまでの散歩運動については、私もふぃっしゅさんと同じで
分娩が近づいた妊婦さんにハイキングをなぜ勧めるのか、その根拠をこちらが知りたいところですね。
どなたか、根拠をご存知の方がいらっしゃったらお願いします。
私は『子供が早く下りてくる=安産になる』というのをよく聞きまして、家の周囲を散歩する程度の運動は毎日していましたが、今回、例のブログを読んで子宮口が開きだしてから山道をハイキングというのはびっくりしました。
まるっきり、“何かあったら”という説明を受けていないのだろうと感じるばかりです。

他にも書きたいことが頭の中にわんさかあるのですが、改めます。




2010-03-09

それは必要なことなのでしょうか…

最近、某ブログで助産院で産めるのは妊婦のエリートだからだとか、そういう内容を読んでしまい、なんというのでしょうか、
「危険な助産院ばかりじゃない、産科崩壊の状況下、助産院だって必要な施設なんだ」
ということなんですが、
そこに色々な意識があるのかもしれないのだとしても、出産という事に対して
エリート
っていうのは必要なことなのでしょうか…
時に、助産師を“カリスマ助産師”としたりしていますが、選民意識というべきなのか、そういうことを“自信”や“誇り”としている限り、事故に対して、危険な行為に対して、悲しい結果に対しての大切なことを全て他所にやってしまっているような気がしてたまりません。

エリートだとかカリスマだとか…そういうのって、出産に必要なことなんでしょうか。
私は必要だなんてちっともおもわない。
琴子が死んだから?
そう、琴子が死んで気が付いたから。
大事なのは、子供が無事に生まれてくれることだけだって。
プロフィール

Author:琴子の母
助産院や自宅出産についての情報があまりにも偏っています。
助産師会の方から『産む側も勉強を』と言われました。
偏ったままの情報での勉強は、あらたな誤解を生み、悲しいお産を増やす可能性が高いとおもっています。
助産院や自宅出産が抱える問題、リスクを知って貰い、その上で分娩方法や場所の選択をしていくことを願っています。

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