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2010-01-16

何故か、無事に済んだ話ばかりが『体験談』となる

いつも勉強させていただいているNATROMさんのブログ、『NATROMの日記』の2010年1月15日の記事、
体験談は証拠にならない~浄霊による体験~

を読みまして、亡くなったお子さんのご冥福を祈り、更に色々な問題を感じました。

まず、民間療法と助産院・自宅出産を請け負う助産師との密なる関係の問題があります。
勿論、そんなことを用いない助産院や自宅出産を請け負う助産師もいます。
でもそういう方を基準には出来ない状態になってきていますよね、まずそもそも、助産師会がホメオパシーをあえて推奨しているという事実がありますから。

NATROMさんの記事を読んでいるとどんどんと重なってくるのが、助産院や自宅出産を選択する方たちの多くが…というか殆どが、他者の体験談からの影響だということです。
先日のTBSの番組内での紹介にしてもそうですが、助産院等の自然分娩に興味を示した場合、特に努力しないで得ようとする限りは、無事に済んだ体験談しか耳にも目にも届かない状態です。
また、努力したとしても、現段階ではなかなかすぐに得られる状態にはなっていません。
『搬送が必要になる方もいるけど、それは稀だし、なったとしたら搬送するから大丈夫』程度の説明ばかりですが、実際に搬送になった方でどのくらいの方がこの説明に納得出来ているかが疑問です。

また、搬送等の判断の誤りを認めてくれない助産師も多くいますから、助産師会への事実(事故)の報告すらしてくれていません。
そうなれば、当然、出てくるデータは甘い数値になるだけですね。

これから助産院や自宅出産を選ぼうとしている方には、民間療法についての話も含め、『無事に済んだ体験談しかない』という不思議に気付いて欲しいです。

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No title

別エントリの話題でちょっと調べた所ですが、「自然な出産」をする
助産院での死亡等の「悪い結果」の率が少ないのは、搬送してしまう
からという話もあるようです。

搬送された病院で、「もう少し早く判断してくれれば…」と、医師が現代
医学をつぎ込み、全力で手当てしても残念ながらお亡くなりになった
ケースでも、助産院としては無関係で、病院での死亡数に入ってしまう
ので、ますます助産院は安全で病院は危険という印象操作に繋がって
しまうようです。
医学統計上は別に間違っていないんですが、「危険な状態になり、
搬送した」という事例はやはり集めて、助産技術としての研鑽を
積んで欲しいですが、そういうところは、最初から「自然」なんて
言い出さないんでしょうね。

かとうさんへ

こんにちは。

> 搬送された病院で、「もう少し早く判断してくれれば…」と、医師が現代
> 医学をつぎ込み、全力で手当てしても残念ながらお亡くなりになった
> ケースでも、助産院としては無関係で、病院での死亡数に入ってしまう
> ので、ますます助産院は安全で病院は危険という印象操作に繋がって
> しまうようです。
---
実際に、そのような経緯・結果での事故の報告も受けています。
(まだご本人が公開する気持ちになれないということで、詳細は公開出来ずにいます)


> 医学統計上は別に間違っていないんですが、「危険な状態になり、
> 搬送した」という事例はやはり集めて、
---
現段階での医学統計上ではそうせざるを得ないということなのでしょうから、搬送の判断を過っていることは助産院での事例として、別として欲しいです。

>助産技術としての研鑽を
> 積んで欲しいですが、そういうところは、最初から「自然」なんて
> 言い出さないんでしょうね。
---
いやいやどうでしょう、助産院というのが「自然」を言わないことは皆無に等しいのではないでしょうか(全助産院を調べていません、感想です)。
最近見た某助産院のサイトには
『ベルトコンベアー式の病院でのお産に嫌気がさして開業』
みたいな言葉もありましたし…(脱力;;

No title

琴子ちゃんのお母さん、こんばんは。

以前ここで紹介されたロハスメディカルに助産所からの搬送における重症ケース割合が載せられていましたよね。
「まず助産所の嘱託医との連携を」-スーパー総合、助産所からの搬送ケース
ttp://lohasmedical.jp/news/2009/08/02131820.ピーエイチピー
8月7日記事「助産所からの搬送という事実」に掲載されていますが再度引用します。

ここから→
 日本産科婦人科医会の報告書によると、2005年にあった助産所からの搬送301件(うち54件は新生児搬送)の中で、救命処置が必要だったなどの重傷ケースが29.9%あった。妊婦が死亡したり後遺症が残ったりする状態になったのは9.7%。新生児搬送で救命処置が必要だったのは26.0%あり、死亡や後遺症が残る状態などになったのは26.4%だった。嘱託医を介さない搬送が約8割を占めた。

 関東圏の周産期母子医療センターの産婦人科医は自身が経験したケースを語る。「助産所で破水して全開した後ほとんど一日放置されていて、胎児仮死になって運ばれてきたケースがあった。羊水もどろどろの状態で、緊急帝王切開したが赤ちゃんは脳性麻痺になった。なぜそうなる前に連絡しなかったのか。こういうケースは表に出ないので、最後に受けたセンターが患者や家族からも悪者にされてしまう。助産所のリスクについて妊婦に知らせていくべきだと思うし、妊婦も『自然のお産』というような"助産所信仰"に惑わされないで責任を持って自分の出産を考えてほしい。助産所もきちんとしているところはあるのだから、もっと情報開示して透明化されてほしい」と話す。
 
 国立成育医療センター周産期診療部の久保隆彦産科医長は「多量出血で助産所からセンターに搬送されるというようなことはよくあることで、どんな状況でもリスクはある。日本の妊産婦は250人に1人は死亡に至る可能性がある。これは国際的に見ても低い割合で、日本のお産はとても安全。だが、それを高いと捉えるか低いと捉えるかは本人次第」と話す。
←ここまで

これは2005年のデータで少し古いのですが、2009年8月の記事に引用されていると言うことは状態は現在も改善されていないと考える方が自然だと思います。
助産所で出産した妊婦の母数がわからないので搬送301件(およそ一日に一件ですねぇ)を統計的にどう見るのが正しいのか私には判断できませんが、多分1年間で
(301-54)×9.7%=23人の妊婦さんが「死亡したり後遺症が残ったり」して、
54×26.0%(≒26.4%)=14人の新生児に「救命処置が必要」で「死亡や後遺症が残る状態」になったと考えられますよね。この数字は「日本の妊産婦は250人に1人は死亡に至る可能性がある」と整合性がとれているんでしょうか。そして病院でもこんなに事故が起きているんでしょうか?

こういったデータの情報開示は何処へ要求すればされるんでしょう(本来だったら日本助産師会が出すべきだとは思いますが)。
プロフィール

琴子の母

Author:琴子の母
助産院や自宅出産についての情報があまりにも偏っています。
助産師会の方から『産む側も勉強を』と言われました。
偏ったままの情報での勉強は、あらたな誤解を生み、悲しいお産を増やす可能性が高いとおもっています。
助産院や自宅出産が抱える問題、リスクを知って貰い、その上で分娩方法や場所の選択をしていくことを願っています。

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