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2009-11-30

危機感のない助産師-自宅出産、女児死亡 Vol.2

前回のhaccaさんのお話にご意見くださった皆様、有難うございます。
皆さんのご意見からも多くを考えさせてもらいました。
ご意見に対してはhaccaさんご自身がレスを付けてくださっていますので、私からはこちらで別として書かせてもらおうとおもった次第です。

助産院や自宅出産で生じた事故、悲惨な結果を、“病院であれば100%防げたか?”と聞かれたら、
『100%防げたとはいえない』
と、私もそう答えます。
このことは、声にして伝えていかないといけないことだと感じます。
ただ、
『だったら病院も、助産院や自宅出産も同じだ』
とはなりません。
やっぱり違うんです。
何が違うか…搬送の問題もあります。
でもそれよりももっと違うことがあるんです。
“異常を疑う姿勢”が違うんだとおもうのです。

「女性には本来、自然に産む力が備わっている」というのを、多分皆さんも他で目にされたり、耳にされたりしているとおもいます。
“産む力”といわれたりして、そのためにも食事に運動と、妊婦自身が努力しないといけないとし、助産師はその力を引き出すように協力(教育)し、見守り、寄り添うというような表現も多く目にします。

haccaさんからご連絡を頂き、初めてお話を伺ったときからずっとおもっているのが、
「どうして当の助産師は、“異常かもしれない”とおもうことがなかったのだろうか」
ということです。
私が調べる限り、頻産婦(5回目以上)の方は自宅出産を選べないはずなんです。

(社)日本助産師会より『全国助産所一覧』から

特に、逆子(骨盤位)、前回帝王切開(以前に帝王切開の手術を受けたことのある方)頻産婦(5回目以上のお産の方)等の場合は、一つ間違えば母子共の生命にかかわる危険が伴います。こういった方々には、緊急時に直ぐに対応可能な病院でのご出産をおすすめしています。費用やケアの内容についても、納得してご利用ください。



haccaさんが頻産婦だから剥離になったのではないかと言い切ることが出来ないことも承知しています。
一体何が原因で剥離(あくまでも可能性が高いということで、剥離だったと断定は出来ませんが)になってしまったのかもわかりません。
しかし、頻産婦はハイリスクの扱いになるということは、それだけ“何かが起こり易い”と警戒しておくべき対象者であったはずなのではないでしょうか。
助産師会がそうしているのに、自宅出産を請け負う助産師の意識がそれ以下であるというのは問題ではないのでしょうか。
何故、途中で異常かもしれないと疑う気持ちを微塵にもおもわなかったのか。
異常かもしれないとおもって慎重になることは、それほど恥ずかしいことなのでしょうか。

しかしこれには、私たち“お願いする側”の姿勢の問題もあります。
私たちが子供を失って初めて知ることなのかもしれません。
『慎重にやって、結果的になんともなかった(=助産師の判断で病院に搬送し、病院で分娩したら異常はなく、陣痛が今までよりも激しかった)』という結果だった場合、
「あの助産師はすぐに病院に搬送する」
というような批評をして、それを良しとしないのかもしれません。
自分自身のことも含め、“経験からしか知識は生まれない”ということの通りだとおもっています。
でもだからこそ、『慎重過ぎて構わないのだ』ということを、この痛みをもって訴えることが重要なんだとおもっています。

「些細なことでも搬送していたら、助産院や自宅出産の意味がなくなるではないか」と仰る助産師の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、やはり大事なのは結果だとおもいます。
どうしても子どもは死んでしまうのだとしても、親としては
『生まれてこようとしている我が子に対し、最善を尽くしたのか』
という想いが一生残ります。
助産師の方が異常を疑い、病院に搬送してくれたけど、それでも亡くなってしまった…それはそれで辛いままのことはあります、子どもを失った辛さは同じです。
でも、haccaさんのお話の助産師は、私から見たら
『最善を尽くした』
には程遠い。
そもそも頻産婦を慣れ合いで請け負う段階で、最善を尽くしていません。
「今までは自宅で良かったけど、6人目からは病院で産んでください」
と言わないのは無責任です。

産む側が助産師に対し、慎重過ぎる慎重さと緊張感を求めていくことも大事なのだとおもいます。
慎重になってもらうためには、助産師が最初から妙なプライドを持たないようにしないといけないとおもっています。
それには、私たちが先に変わるほうが早いようにおもいます。
私たちが一番に求めるものは子供の無事だと、出来れば私たち自身も無事であれば尚のこと嬉しいとおもえるようにならないといけないのだとおもいます。

助産院や自宅出産が抱える問題を、これから分娩する場所と選択する方にはしっかりと知って欲しいです。
搬送にどのくらいの時間がかかるのかも含め、
「何かあったら搬送するから」
の言葉が全く真実味を帯びていない現実を知って欲しいです。

助産師の方、もしも本当に『自然に産む力が備わっているのだから』と仰るのならば、助産師の存在する理由は何なのでしょうか-それは“異常を見抜くため”ではないのでしょうか。
100%確実だとか的中しなくちゃいけないとは言いません、ただ私はhaccaさんの場合は頻産婦であるということ(本当は受けてはいけないことだったのですよね?)からしても、疑うべき状態だったとおもえて、残念で仕方がありません。

haccaさんの件では、この後の助産師の対応でも多くの問題を感じています。
それについてはまた後述します。
今はただ、
『私たちも変わるから、勉強するから、だからお願いします、助産師の方はもっともっと慎重になってください』
と言うばかりです。
そして、自己責任論だけで片付けないで欲しいです。
私たちも勉強はします、でも、まともな情報を得難い現在、その勉強内容が必ずしも正しい内容だとは限らないです。
目の前の助産師がプロとして頻産婦の危険性を述べてくれないならば、自分がどれほど無茶をしようとしているのかさえ分からないです。
信頼している助産師がリスクについて語らない、触れないのならば、自分にリスクがないとおもってしまうのは当然ではないでしょうか。

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No title

前にも書きましたが、分娩の、少なく見ても7割は何も問題なく終わります。
分娩場所が、病院だろうと助産院内だろうと、自宅だろうと野原の真ん中だろうと、無事に終わります。

お産の現場に20年いた立場から申し上げますと、
「無事に終わった自宅分娩」というものは、
そこに助産師がいようといまいと、
「7割の幸運」だと思います。

もっと厳しい言い方をします。
自宅分娩、と選んだ瞬間から、自分の死、赤ちゃんの死を含めた
ありとあらゆるリスクは、3割の確率で避けられないもの、という覚悟は絶対に必要です。

この考えでいけば、自宅分娩に立ち会うことを引き受けた時点で
どんなに評判のいい助産師であろうと、
助産師自身は「3割の確率で異常が必ず起きる」と思っていなくてはいけません。

そして、お産のこと、赤ちゃんと母親の安全を心から願い、
安全を第一にしているのであれば
自宅分娩は引き受けないと思います。
3割の確率で墜落する飛行機に、どれだけチケットが安くても乗る人間などいないように。

つまり、自宅分娩を引き受けた、というだけで
私は、その助産師は信用してはいけない、と思います。

自宅分娩を選ぶがわの事情もさまざまあるでしょう。
でも、時代が決定的に変わったのです。
医療資源(カンタンに言えば産婦人科医師の数)が激減した時代に
自宅分娩では安全の「確保」は絶対に無理です。

この時代に、自宅分娩を請け負っている助産師は
時代が見えていないか、
「自宅分娩」という宗教の信者です。
時代が見えていない人間にはいつまでも見えることはないし、
信者ならなおさら、たった3割のことで「信仰」を変えることはないと思います。

信仰内容で信者を責めても仕方ないように、
自宅分娩を、特にリスクの説明なく受け入れる助産師を責めても
仕方ない、と私は感じてしまいます。

自宅分娩ができますよ、とある助産師が言うのなら
その影にある事情「7割は絶対に無事に終わる」と
「ただし残り3割には何らかの異常や危険がある」を言わなくてはならない。
もし言えば、自宅分娩をする母親はいなくなるかも知れません。
その場合、きちんと自宅分娩のリスクを説明するような良心的な
「自宅分娩をうけおう開業助産師」というものは存在しなくなるかも知れません。

結果的に、「お産ができる場所」「お産できる機会」はますます減っていくのでしょう。
そういう時代、と、産む方々にも考えてほしいです。
安全にお産したいなら、どんなに遠くても病院へ。
お産が近くなったらマンスリーマンションを借りて病院近くへ引っ越す。
そのくらいの覚悟でないと、
母親の立場から安全なお産について手をつくした、とはとても言えない、
そういう時代なのです。

suzanさんへ

こんにちは。
今回もまたとっても貴重なご意見を頂き、有難うございます。

自宅出産は賛美されるばかりで、なかなか事故の話が公にされません。
私のときもそうでしたが、同じ医療事故の中に入っているはずですが、メディアは社会的に“好まれるネタ”ばかりを取り上げるのか、助産院で琴子が放置されていた(結果的にはこういうことだったとおもっています)事実は病院で起こった医療事故等の報道の扱いにはなりませんでした。
“好まれるネタ”ではなかったというより、もしかしたら助産院での事故はメディアからも『選んだ親の自己責任』という解釈が既に成立しているのかもしれません。
このままでは自宅出産までもが『産科崩壊を救うお産』というような扱いを堂々とされていくようにおもいます(既にそういう発言も目にしてますが…)。

suzanさんのご意見を記事として公開させて頂きます。
これから自宅出産をしようと考えている方には是非、読んで欲しいです。
有難うございます。

No title

琴子ちゃんのお母様、初めまして。産科医療が崩壊しつつある地方で新生児科を担当していました。

この、「慎重すぎることは構わない」という一文、心より同意します。

新生児科、と言っても小児科との兼業のところがほとんどでしょう。当然、産科より救援依頼があると仕事を放り出して駆けつけます。
日中のお産ならともかく、当直時間帯だと救急外来をこなしながらの場合もあります。
結果、何もなければ
「あの産科医(助産師)は気軽に呼びつける」
と悪態をつくことになります。

その結果かどうかわかりませんが、私の友人の駆け出し産科医は小児科コール恐怖症になってしまいました。
そして、少々の羊水混濁や胎児仮死なら、産科病棟でこっそり管理するようになりました。

そうすると、突然呼吸が苦しくなったり、脳浮腫で母乳はおろかミルクが飲めず低血糖となる赤ちゃんが増えました。


かえって、小児科の仕事が増えました。
赤ちゃんと引き離され、「障害が残ってもしらないよ」と言われて号泣する産婦さんが増えました。
数時間、クベースに入ればよかった赤ちゃんは、小児科病棟へ移され、何日もお母さんにだっこされることも出来なくなりました。
(幸いですが、あからさまに後遺症が残った子どもは一人もいません。)


慎重すぎても、構わない。いえ、慎重になってください。
お産で、一番大事な事は、産婦さんが無事であること。二番目に大事な事は赤ちゃんが元気であること。
そのためには、少しでも異常があれば小児科を呼んで欲しい。空振りでも、子どものためなら我慢します。(でも、疲れてるから悪態ついてしまいます。本当にごめんなさい。産科医の先生方の方が大変なのは理性では理解しています。)

緊急帝王切開も、新生児蘇生もできる病院での話です。
助産院や開業産科医からの搬送は、院内PHSで小児科医を呼び出すよりはるかに大変だと思います。
だからこそ、PICUやNICUから離れているお産はより慎重になるべきだろうと思うのです。

No title

産科医は気軽に呼びつけると、言われていました。
でもぜんぜん、気にしません。
だってわれわれは、お産したお母さんのことで精一杯ですから。
小児科医には、お産したお母さんは治療できません。
何をどういわれようと、言われたことを気にしているヒマはない。

小児科コール恐怖症になった産科医がもし、私の部下なら
そう言ったことでしょう。
「そんなこと気にしているヒマに次のお産か来るよ!」って。

No title

haccaさんのあかちゃんにはお悔やみ申し上げます。

お辛いとは思いますが、立ち直った後は、自宅出産の中でも特に、
「自然なお産」とか言って自宅出産をしようとしている様な人には、
それは危険な事だと一言言ってあげてください。

僕は、未婚男性なので、リアル世界で言っても、「子供を生むこと
なんてないくせに。」と話も聞いてもらえません。
また、ここですばらしい意見、本音も交えながら、書いていてくれる
産科医や新生児科医、助産師の先生方も、「自然派」から見たら、
敵視されてしまっている(別エントリではなたい先生が書かれている
様な、医療体制への不信感等が原因です。)ので、「自然派」の人へ
なかなか声が届きにくく、やはり、体験者の方の話をしていく事は
そういった人たちを救うのに、重要なのです。

お産において、「母子ともに健康」以上に価値のある物なんて無いです。
お産をしたお母さんも、あかちゃんの笑顔を見れば、それで十分幸せ
なのでは?
待っている家族も、お母さんと赤ちゃんが笑顔で戻ってきてくれれば、
それで十分幸せなのでは?
亡くなってから気がつくのでは遅すぎます。
お辛いでしょうが、経験者として周りへ伝えていってください。


若輩新生児科先生、suzan先生、たまにはご自分の病院で、科の枠
を超えて、連携している人達、コメディカルスタッフも含めて、飲みに
でも行って、日ごろの事をぶちまけちゃったりもして、そこからよりよ
い連携が出来る様になっていってください。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみでくださったMさんへ

かなり返事が遅くなり、失礼しました。
ずっと変更を考えていたのですが、やはり画像等に気に入るものがなく、今まで通り、この背景で継続することにしましたが、文字が読み難いということで、私の方で色の選択にて対応出来ることはしていこうとおもっております。
ご理解の程、どうぞ宜しくお願い致します!
プロフィール

琴子の母

Author:琴子の母
助産院や自宅出産についての情報があまりにも偏っています。
助産師会の方から『産む側も勉強を』と言われました。
偏ったままの情報での勉強は、あらたな誤解を生み、悲しいお産を増やす可能性が高いとおもっています。
助産院や自宅出産が抱える問題、リスクを知って貰い、その上で分娩方法や場所の選択をしていくことを願っています。

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