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2008-09-05

福島大野病院事件から

まず、私は医者でも助産師でも看護師でもなんでもなく、医療に携わる職業でもないということを先にお断りします。
また、福島大野病院の件に触れるというより、そこから感じたことをちょっとだけ今日は書かせていただきます。
また、この件ではお亡くなりになった産婦さんがいらっしゃいますので、お亡くなりになった妊婦さんのご冥福を、心からお祈りいたします。

既に皆さんご存知の通り、福島大野病院の医師逮捕は無罪確定しました。
無罪を信じていた私は、控訴もなく確定となって良かったとおもっています。

あるお産について考えるML内で、大野病院の判決を受けてから、『一人医長』の現実が危険なのだと投稿されている方がいました。
それが改善されるのなら、それは有り難い限りですし、私は納税する際、消費税も含めて、なるべく医療や福祉に使って欲しいと、宛先を書きたいくらいです。
そうおもいながら、更におもえば、一人医長がいかんと言うのならば、助産院や自宅出産はどうなのだと。
やっぱりもっと危険でしょうと。
それを世間一般の常識として伝えていって欲しいです。
勿論、病院で産めば全てが安全だとはおもってもいない。
悲しいことに、どうしても避けられない場合もある。
悲しいお産はゼロにはならない。
それは助産院の存続の問題とかではなく、お産というものが、『100%無事に生まれる』という保障を全く出来ないものだから。
今日元気だったのに、突然に…というのは、琴子を亡くしてからの私の目の前に、沢山沢山あった現実のお話でした。
さっきまでは胎動があったのに亡くなってしまった我が子、お産が始まったら臍帯が先に出てきてしまって亡くなってしまった我が子、帝王切開の翌日に亡くなってしまった母親等、沢山の現実の悲しいお産の話がありました。
びっくりしました。
自分が知らなかっただけで、こんなにも沢山の悲しいお産があったなんて…

病院ですら一人しか医師がいないということに警鐘を鳴らす方たちがいる―助産院や自宅出産の場合は更に助産師しかいないし、一人きりの助産師の助産院も少なくないのだから、そちらへの警鐘は鳴らしてもらえないのかとおもいます。
「助産院で出産するな」ではないです、助産院や自宅出産のリスクをきちんと知って欲しいし、教えるべきです。
今のような、助産院や自宅出産を美化するだけの説明・報道では、自分がどれほどの賭けをして子供を産もうとしているのかを知らないままになってしまいます。

福島大野病院の件とは離れた内容におもわれても当然かもしれませんが、大野病院の件から発せられるご意見等を見聞する中で、沢山のことを感じていて、今日はそのうちの一つです。
病院の改善を語られると共に、助産院や自宅出産の現実も語ってもらえればと願っています。




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大野事件の教訓:その1

琴母さん、

お久しぶりです。



先ず、福島県立大野病院で、帝王切開を受けられ、亡くなれた方、また、その、ご遺族に心より、哀悼の意を表します。



2006年、この事件で、一人の産婦人科医が、逮捕、拘留されたことは、医療界に大きな衝撃を与えました。

各分野の医療界は、すぐさま、抗議声明をだしたことは、ご存じの方も多いだろうと思います。



医療ミスで、書類送検であれば、まだ、納得?できたかもしれませんが、何故、逮捕、拘留する必要性があるのかというのが、医療界の最初の反発でした。



公判が始まる従って、徐々に真相がわかりだし、多くのブログで、手術経過、その処置、対応が明らかになってきました。詳細は省きますが、結果的には、一般的な医療(手術)に基づいた、対応がなされていると認定され、無罪となりました。つまり、防ぎきれない、予測不能な「事故」と認定されたわけです。



検察側の論告求刑の内容をみても、産婦人科医がみれば、無茶苦茶な内容で、弁護側からの周産期医療専門家からの証人説明に、全く反論できず。



2年6ヶ月という長期の公判でしたが、その間、各地で、一人医長のところは、分娩取り扱い中止、全国で、お産をやる産婦人科医がいない、「お産難民」という言葉まででてしまいました。



この事件で、先ず、明らかになったことは、

1.医療現場が全力をつくしても救命できないことも  ある

2.日本の救急医療(産婦人科、小児科も含め)の、  人材不足が明らかにになった

ということだけでしょうか。



そして、少し大袈裟な表現かもしれませんが、この、検察→F県警の暴挙により、産婦人科医療(特に福島県)が、壊滅的な打撃を受けたことでしょうか。

大野事件の教訓:その2

皆さんに、ご理解頂きたいのは、「医療ミス」と「医療事故」は、全く別物であるということです。



例えば、手術をし、体内にガーゼを置き忘れたなどというのは、明らかな「医療ミス」です。今回(大野事件)の場合は不可避な「医療事故」です。



これまで、マスコミは「医療ミス」と「医療事故」を、充分な根拠なしに、区別なく報道してきました。その結果、産婦人科の訴訟率は、他科と比べると圧倒的に高く、それ故に、若い医師達が、お産をやる産婦人科医になることを敬遠し、減少の一途です。全く歯止めがかかりません。大野事件以後、第三者による「医療ミス」なのか「医療事故」なのか判断する機関を創設しようとしておりますが、内容的には、まだ、不十分な点が多々あります。しかし、このような動きがでてきたというのは、一歩前進なのかもしれません。



大野事件の教訓:その3

連投になり申し訳ありません。



周産期期部門では「無過失補償制度」なるものが、来年1月1日から施行されます。これは、ある一定の割合で発生する脳性小児麻痺の赤ちゃんを救済しよう、それによって、産科の訴訟率を下げ、産婦人科医を目指す医師を増やそうという意図を含んだ制度です。



先日、この制度の説明会がありましたが、お産をやる施設(助産院も含め)は、できるだけ加入するように(しなければならない?)とのこでしたが、内容をみると、かなり縛りがあります。もし、赤ちゃんが脳性小児麻痺になった場合、そのお産経過や臍帯の動脈血ガス分析などを、こちらが提出しなければなりません。ガス分析装置は、以前よりは安くなりましたが、その器材の維持、管理は、かなり大変なのです。また、そのデータに基づき、例えば仮死産で産まれた赤ちゃんに対しての蘇生処置、蘇生器具の設備投資等を考えると、助産院では、少々、難しいかもしれません。



厚労省の方では、先ず、運用してみて、5年後に見直すとしておりますが、今、現在、この制度に加入するとした施設は、7割程度です。



柔軟に運用するとは言ってはいましたが・・・・・。

大野事件の教訓:その4

これで最後です。



週間朝日(9月5日号)に、大野事件についての、福島医大産婦人科教授 佐藤 章のコメントが載っております。ちょっと過激なタイトルですが、「真犯人は別にいる!」。もし、お手元にあれば、ご一度下さい。



また舛添要一厚生労働相のコメント(もうすぐ辞任かもしれませんが)、この大野病院の件は「警察が介入したことが一番の問題。(この事件で)医師を犯罪者にする原点が間違っている」と、かなり検察、県警を厳しく批判しております。



最後になりますが、私の知人に、現在も福島県の地方で産婦人科医をやっている医師、あるいは大学勤務の医師が数人おります。その者達が口を揃えていうのは、今回、何故、一人の産婦人科医師が逮捕、拘留までされたのかということです。彼等が言うには、後ろに巨大な権力組織が動いたからだというのです。



これは、あくまでも推論に過ぎないので、この場での発言は、どうかとは思いますので、これ以上、申し上げられません。



キーワードは、現在、ダム建設に関わる贈収賄罪で起訴されている佐藤栄作久前知事、検察 原発そしてプルサーマル事業です。



この大野事件は、日本の救急医療を脅かす、そして、各地に多大な影響を与えてしまいました。そして、この影響は、今後、益々、波及すると思われます。日本の医療の根本的な脆弱な部分、それは患者さんとのコミュニケーション不足です。医療提供側からすると、常々、もっと患者さんに説明しなくてはならないと痛感しているのですが、

現行の医療制度では、それだけの余裕がないというのが実情です。



以上が、私のこの大野事件に関する私見です。

長くなり申し訳ありませんでした。



琴母さんへ、もし、最後の部分が不適切と思われた場合は、削除して下さい。

Re:大野事件の教訓:その3(09/05)

医師Xさん



>周産期期部門では「無過失補償制度」なるものが、来年1月1日から施行されます。

これについては、どうして小児麻痺だけなのかと、不信感があります。

小児麻痺は、出産事故ではなく、その多くが、おなかの中にいたときからの障害であることが分かってきているのに、ほかの障害と区別しているのが解せません。

麻痺が無くても、出産時のトラブルがもとで知的障害者になったお子さんは、多いと思います。

小児麻痺か知的障害か小児麻痺ではない身体障害かで、区別する理由がよくわかりませんね。

小児麻痺が出産時のトラブルでのみ生まれてくるような、間違った認識が増えるのではないかと、不安です。

Re[1]:大野事件の教訓:その3(09/05)

A子さん

>これについては、どうして小児麻痺だけなのかと、不信感があります。



おそらくご存知で単純な勘違いをされているのだろうと思いますが、読むお方の誤解を防ぐために書きます。



無過失補償の対象になるのは「脳性」(小児)麻痺

(一般的には脳性マヒといわれます)であり「小児麻痺」ではありません。

「脳性」(小児)麻痺は「お産のときの酸素不足が原因」とされた時代が長く、ごく最近の日本の裁判でも医者に補償金を払うよう命じる判決が出たりしていますが、アメリカなどにおける大規模な調査の結果、一定の素因のある赤ちゃんにしか起きないのではないか?ということがわかってきました。

酸素不足が起きても、何も問題なく生まれる赤ちゃんが多い、ということです。

そして、分娩前の外側からの検査では、子宮内の胎児に酸素不足が起きているかどうかの厳密な判断はできず、生まれた直後の血液中の酸素濃度によって判断されます。



ただし、外側からわからないとは言え、やはり酸素不足は「脳性」(小児)麻痺の条件のひとつですから、ミスではないが医療補償の対象になる、のは理解できるように、私は思います。



これに対して、いわゆる「小児麻痺」はウイルス性の疾患にかかった結果の病名です。

最近は少なくなりましたがまだ患者さんがゼロになったわけではないので、混同しないようにお願いします。



Re[2]:大野事件の教訓:その3(09/05)

suzanさん

>おそらくご存知で単純な勘違いをされているのだろうと思いますが



失礼いたしました「脳性」をつけ忘れていたようです。



>酸素不足は「脳性」(小児)麻痺の条件のひとつですから、ミスではないが医療補償の対象になる

脳性小児麻痺以外の、出産トラブルからの障害も、合わせて医療保障の対象になるなら、理解できるのです。

低酸素状態で生まれ、脳性麻痺が無く、知的障害だけという障害児を、何例も知っておりますし、その子たちは、原因は出産時の低酸素(仮死状態であったものも含む)と、診断されています。

もちろん、言いがかりのような医療訴訟など、保護者の方達は起こしてはおりません。

なんの医療保障もありませんでした。

脳性小児麻痺のお子さんは、出産時のトラブルによってのみ障害を負うという誤解を与えかねない、また、医療保障されていない医療トラブルによる障害児は、出産時のトラブルなどで障害児になるのではなく、遺伝や妊娠中の親の生活態度など問題と、誤解を与えかねないと、心配しております。

また、モンスターペイシェントだけではなく、モンスターペアレントも問題になっている昨今、同じように障害を抱えている親同士の不公平感から、軋轢の原因の一つにならなければいいとも、危惧しております。

Re[3]:大野事件の教訓:その3(09/05)

A子さんへ



私の説明不足で、誤解を招いたしまったようで申し訳ありません。



suzanさん、フォローして頂きありがとうございました。



A子さんが、おっしゃる通り、脳性麻痺の原因のほとんどが、赤ちゃんが母体内にいる時に、その素地が何らかの理由で、できあがってしまっているというのが、産婦人科医の中では、一般論です。しかし、数%が、分娩時による低酸素性虚血脳症(HIE)が原因とされています。このことは、1992年にACOG(American Collage of Obstetricians and Gynecologists)より、既に発表されており、一番、重要な項目の一つとして、臍帯動脈血pHがとりあげられております。その他、いくつか項目があり(Apgarスコアなど)、その全てを満たさないと、分娩時による脳性麻痺とはしないとされています。また、その項目には胎児心拍モニター所見については言及しておりません。



しかしながら、日本の場合、これまで、脳性麻痺になって、民事裁判になった際、胎児心拍モニターが重要視されすぎた傾向にあり、結果として、敗訴してしまうという状況でした。胎児心拍モニターは、偽陽性率が高く、また、超音波検査、血液検査などでも、suzanさんがおっしゃるように、正確に子宮内環境、あるいは分娩時の赤ちゃんの状態を把握することは、未だできません。



そういう意味では「無過失補償制度」が運用されるのは、私見としては、双方にとって、少し良い方向に向かうのではと思っているのですが(反対意見も多いようですが)、細かいところで、疑問に思うところが多々あります。

Re[3]:大野事件の教訓:その3(09/05)

A子さん

>昨今、同じように障害を抱えている親同士の不公平感



つまり、他の病気も補償の対象にせよ、それなら納得できる、ということですね。



わたくしは、情報として、「脳性マヒ」について裁判を起こされ高額のお金をふんだくられた(とあえて書きますが)同業者を数人知っておりますので、「ああこれで助かる」という気持ちです。

患者さんが助かるかどうか、よりも、言われのないいいがかりをつけられることがこれでなくなる、払うゆえんのないお金をとられないですむ、というのが正直な感想です。



お産時のトラブルから深刻な障害を持つに至ったお子さんがたが、他にもたくさんいるのは知っています。

そういうお子さんがたについて、国の制度がまだまだ不完全で未完成で不十分なのも知っているつもりです。



その一方で、なんでもいっぺんにあれもこれも、と予算がつくわけではないことも、税金を払って日本国を支えている国民のひとりとして、理解しなくてはならないと思います。

お気持ちはわかりますが。

Re[4]:大野事件の教訓:その3(09/05)

suzanさん



>つまり、他の病気も補償の対象にせよ、それなら納得できる、ということですね。



そういう訳ではないのです。

お金の問題ではなく、偏見の助長も含めた不公平感です。

脳性麻痺は医療補償される事故的な障害で、保障されないのは母体等の問題に帰結する自業自得的障害とされかねない、というような感じと言えばいいでしょうか?

Re[5]:大野事件の教訓:その3(09/05)

A子さん



まず、有名なブログである「ある産婦人科医のひとりごと」の2007年3月1日の記述を読んでいただきたいです。

ページをコピペしたかったのですが、なんらかの事情で引用できませんでした。

簡単に検索できると思います。



他の疾患に比べて、脳性マヒが裁判ざたになったときの請求金額は高額です。

わたくしども産婦人科医には「理不尽」と感じます。



もちろん、世間の認識が、裁判に関係する方々も含めて改まればよいのです。

「脳性マヒはお産時の医療ミスの結果ではない」と公に認定されればよいのです。



ただ、そうなるまでは、おそらく何年もかかるでしょう。

100年…はかかるかも知れません。

でも、今日も日本のどこかでは、結果的に「脳性マヒ」と診断されて訴訟の種になるお子さんが生まれているでしょう。



この制度を私は、産婦人科医への救済、と考えています。



脳性マヒの本当の原因、他の疾患が自業自得かどうか、そんなことを宣伝している時間に「大金をふんだくられる」不安からたくさんの産婦人科医がお産をやめていく、それを防ぐための「一時的なまにあわせの制度」かも知れません。



この制度がカンペキでこれですべて解決、とは私も思っていません。

でもこの制度もなんらかの状況で行われないことになるなら、産婦人科医の現象に拍車をかけるでしょう。



自分たちの事情ばかり申し上げて、言い訳めいていると私も感じます。

お許しください。産婦人科医は、そこまで追い詰められて余裕を失っております。

Re:大野事件の教訓:その1(09/05)

医師Xさん

こんにちは。

いつも有難うございます。

レスがこんなにも遅くなり、大変失礼しました。



問題は一切感じませんので、削除はしませんでした。

この事件の当初、他のブログ等でも、なんらかの圧力というのは聞いていたので、やはり…とおもいました。



医療の知識を持たない者としては、マスコミや“逮捕”というのは、一瞬にして『医師の落ち度』を信じてしまうものです。

この影響は無罪を得た今でも、医師の方たちの多くを苦しめているのではないでしょうか。

誤解を解いていくのも気が遠くなるのではないでしょうか、否、既に無理とおもわれている方もいるでしょうね。

私は友人知人には、知ったことを伝えていくようにしています。

誤解のままで風化しないようにも。



いつも有難うございます。

Re[2]:大野事件の教訓:その3(09/05)

A子さん、suzanさん

こんにちは。



無過失補償についての反論をよく目にしていたので、今回の意見交換を拝読し、自分の中でも少し整理が出来ました。

有難うございます。



A子さんの仰る

>お金の問題ではなく、偏見の助長も含めた不公平感です。

脳性麻痺は医療補償される事故的な障害で、保障されないのは母体等の問題に帰結する自業自得的障害とされかねない、というような感じと言えばいいでしょうか?

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は、個人的には感じられることです、確かに、そういう世間を感じます。



プロフィール

琴子の母

Author:琴子の母
助産院や自宅出産についての情報があまりにも偏っています。
助産師会の方から『産む側も勉強を』と言われました。
偏ったままの情報での勉強は、あらたな誤解を生み、悲しいお産を増やす可能性が高いとおもっています。
助産院や自宅出産が抱える問題、リスクを知って貰い、その上で分娩方法や場所の選択をしていくことを願っています。

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