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2006-12-03

あるがままに



琴子を亡くしてから2ヶ月も経たない頃だったとおもう。
溢れてしまう母乳を止めたくて、でも病院の敷居は高く感じられて行けず、知人の紹介で、断乳のケアをしてくれる方を紹介してもらい、通い始めた頃だった。
あの頃はまだ車の運転もする気になれず、旦那に毎回一緒に来てもらっていたので、旦那が暇つぶしをするために本を買いたいとなり、本屋に入ったときに、この本に出会った。
著者のひろさちや氏は私にとってはとっても読みやすく、以前から勝手に親しみを持っていたので、内容はどうであれ、なんとなく惹かれて購入した。
帰宅後、すぐに読み始めたのだけど、まさかこんなに素敵な言葉に出会えるとはと、この本を直感で買った自分をも褒めたくなった。
お子さんを亡くされて、その悲しみとどう向き合ったら良いのか、世間からは『早く忘れてあげなさい』とか、『親が悲しんでいると、子供も辛いだろうから』とかって言われて辛い心の方には是非、読んで欲しい。
中にある、『ガウダミーの嘆き』というのを読んで欲しい。
勿論、他の内容もとても救いのあるものばかりなので、いずれは全編を読んで欲しいけど、とりあえず気持ちを落ち着けたいとおもう方には、『ガウダミーの嘆き』をいきなり読んで欲しい。

宗教は毒にも薬にもなる。
同じように宗教や死生観を抱いていても、経験の差によって、全く違うものにも化ける。
解釈の違いで、全く違う見方をする人もいる。
私は子供を亡くした方に、無理に明るく生きるようにとはおもわない。
ずっと泣いていても、それでも仕方の無いことだと思う。
私は笑えるようになった。
テレビでも本でも他者との会話でも、琴子のことを感じないで過ごす時間を持つようになった。
でもそれが100%の私ではない。
こうやって、ブログでは琴子を中心として考え続けている私もいる。
忘れられるわけなんてない。
忘れようともおもわない。
忘れた方が楽な人もいるかもしれないし、忘れられる人もいるだろう。
それを間違っているともおもわない。
それがその人にとっての亡くなった子供との関係ならば、それで良いんだとおもうから。
でも、忘れられた人がいるからって、忘れられない人を否定するのはおかしいとおもう。
子供の死を無駄にするなって言うけど、無駄ってなんだろう。
それこそ、お釈迦様がこう仰っているのを知っているのだろうか-『人間は何かを成すために生まれてきたのではない』
実際には忘れられた人はいないよね、考えないように蓋をすることが出来るか否かの差と表現するべきかな。

私の知人の実姉さんは、ご自身が60歳になってから、30歳過ぎの息子さんをバイクの事故で亡くしてしまった。
もう一人娘さんがいて、その娘さんはお元気なのだけど、息子さんを亡くしたことで、ずっと心が闇の中にあるという。
30歳になった息子さんを亡くした母親には、きっと誰も『早く前を向いて』なんて言わないのだろう。
お腹の中で亡くなった子供や、生後すぐに亡くなった子供の親には、『早く前を向いて』というようなことを、なんで言うのだろう。
『あるがままに』ということは、悲しみもあるがままなんだ。
泣いているよりも憎んでいるよりも悔やんでいるよりも、笑っているだけの方が楽だってことは誰にだって分かっていること。
それでも、その当たり前のことが出来ないということも、知って欲しい。

私は泣く回数は減った。
号泣することは殆ど無くなった。
でもだからって、心の中が完全に軽く、楽になったということは一度も無い。
リンズの産声を聞いて嬉しかったときも、その反面では琴子の死を想って、辛い気持ちも沸いていた。
今でも、空を見上げると、琴子がどこで遊んでいるのだろうかと想うのが常。

琴子が亡くなってからしばらくは、空を見上げれば辛く、また、下を向いて土をみれば、あの子は親よりも先に土にかえるのかと辛かった。
時は確実に流れ、私も泣く回数は減った。
空を見上げられるようになったことは、大きな進歩だとおもう。
私もいつか、同じ空へと逝き、同じ土へとかえる。
その日まで、あるがままに生きよう。


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こんにちは

「誕生死」何度も読みました。

あるがままに・・・私もあるがままに生きようと思います。



お坊さんがケシのみの話をしてくださいました。

この本を読んでいて知っていたのですが、子を亡くした私へ一生懸命お坊さんは話してくれていました。

嬉しかったです。



胸がしめつけられるような感じはなくなりました。

ずっとずっと首がしめつけられているような感じがありました。

また、お話させてくださいね。
プロフィール

琴子の母

Author:琴子の母
助産院や自宅出産についての情報があまりにも偏っています。
助産師会の方から『産む側も勉強を』と言われました。
偏ったままの情報での勉強は、あらたな誤解を生み、悲しいお産を増やす可能性が高いとおもっています。
助産院や自宅出産が抱える問題、リスクを知って貰い、その上で分娩方法や場所の選択をしていくことを願っています。

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