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2007-06-14

琴子の弟の誕生 その1

ブログを随分と放置しっ放しにした上に、皆さんにご報告したいことがあります。
5月に第三子、男児を出産しました。
リンズを出産したときと同じ病院にて、琴子の弟を出産することが出来ました。
同時に、リンズも姉になりました。

このブログだけではなく、今回の妊娠と出産は殆どの方に内緒にしていました。
内緒というと、なんとも趣味の悪いことのようにおもわれてしまうかもしれませんが、本当は出産後もずっと皆さんにはお知らせせずに、ネットでは琴子とリンズの母親だけでいようとおもっていました。
そうおもっていたのに、じゃぁ何故に今更気がかわったかというと、やはり今回の出産でも色々とおもうことがあったからです。
まず、琴子を見送ってからずっと寄り添ってくださっていた天使ママさんたちに、この非礼をお詫びします。

琴子の弟のことは、これからはダンジと称します。

ダンジと私は順調に退院までの日を過ごしていました。
予定入院日数よりも一日早く退院出来ればと願い出たところ、母体は順調に回復しているので、退院希望日の当日の朝にダンジの退院診察を受け、その結果で…と、ほぼ間違いなく一日早く退院出来るだろうと期待し、旦那も当日の朝には退院時間の11時に間に合うようにと、10時には病院に着く予定でいました。
朝食も終え、私は病室のベッドの上でダンジの診察からの帰りを待つばかり、退院支度もほぼ終えていました。
でも、助産師さんが一人で来て、
「お子さんにK2シロップを飲ませていたら、チアノーゼが出た」
とのこと。
え? チアノーゼ?
お産の話で比較的よく聞く言葉だけど、窒息状態だったとかってこと?
よくわからないけど、助産師さんの話をよく聞いてみる。
どうやらダンジは私が朝食を頂いている間に、退院に向けて、K2シロップを哺乳瓶で頂くことになり、その際に相当空腹状態だったらしく、かなり勢いよく吸い付いたらしく、そのせいかなにか、とにかくチアノーゼが出てしまった。
丁度、朝の新生児診察のために来ていた小児科医も居合わせていたので、ダンジを診せると、今日の退院を全くしてはいけないとは言わないが、自宅で様子をしっかりと見るようにと言っているというようなこと。
その後のダンジの様子は正常とのこと。
退院は出来るのかと、要するにしっかりと見ていれば良いのですねと、なんだか私はよくわかっていない。
重大なことなのか、些細なことなのかがピンとこない。
助産師さんも慌てふためいているわけではない、落ち着いているし…
そんなピンとこない私を見兼ねて、助産師さんが
「小児科の先生と話しますか?」
と聞く。
勿論、話したい。
このときのことを今日振り返っても、やっぱり私はピンとこれなかったような気がする。
後でまた話すけど、私だからなのか人間だからなのか、事の重大さが分かるのには周囲の表情や肌で感じる空気とか、なんていうのか、時間が要るというのか。
とにかく、小児科の先生と話をさせてもらえるなら是非と、連絡を待つことにした。
(余程の緊急事態なら、待たせずに話すことになるだろうとか、自分を落ち着かせるための心の術なのか、そう考えていたことを覚えている)

小児科の先生と話が出来るということで、授乳室へ呼ばれる。
ダンジを連れた助産師さんと三人。
一旦、ダンジを腕に返される。
ダンジは全く普通に見えるのだけど、生まれたときからリンズよりも色が黒いなぁとはおもっていた顔色が異常を示していたのだろうかとか、一瞬にして色々と考えてみる。
助産師の方は退院してみても構わない雰囲気だったのだけど、小児科の先生は
「予定通りの退院にして(翌日)、今日一日、モニタを着けて、呼吸がきちんとされているのか等を観察して、安心して帰るようにしたらどうですか?」
というようなことを話してくれた。
心臓の異常等は見当たらないとのこと。
他、じっくりと聞いてみても、緊急事態というのではないということが確認できた。
旦那もすぐに到着する時間だったので、旦那にも私から説明し、ダンジと私で予定通りの退院にして、ダンジの様子を診て貰うことにした。
助産師の方の説明に不満はない。
それぞれの立場での精一杯の説明をしてくれたとおもっている。
だけど、小児科の先生と話をさせてくれたことには、それ以上に感謝している。
小児科の先生の話を聞かなかったら、正直、“退院してもいいけど感”があったので、「大したことないのなら…」とおもってしまったとおもう。
小児科の先生も、“退院してもいいけど感”は皆無ではなかったけど、『安心して退院するためのモニタ装着』というのが胸に突き刺さった。

私の選んでいる病院では、4人部屋と個室の2種類があるのだけど、食事は希望を出さない限り、歩ける人はロビーのような大広間で色々な組み合わせで食事を一緒にする。
一日早い退院を希望していた朝、ほぼ退院出来るとおもっていた私は顔馴染になっていた他ママさんに『お世話になりました』みたくに挨拶していたのに、昼食にまた私が現れたので、
「退院の日って、昼まで出るの?」
なんて、不思議そうに話し掛けて来てくれた人もいた。
事情を説明して、退院が一日延びたことを伝えると同時に、ダンジの経過を説明した。

モニタを着けることにより、ダンジを自分のベッドに連れて帰ることが出来ない。
授乳時には私が授乳室に出向き、助産師の方が一緒にモニタを見てくれて、見方を教えてもくれた。
「この色がおかしいのですか?」
とか、ダンジの顔色や呼吸についていちいち聞く私に、大概が
「いえ、これは正常ですよ」
という返答で、
「気にすると、途端になんでも異常に見えちゃいますね」
なんて、ちょっと談笑もしていた。
モニタも、新生児だと正確に拾えないことが多いというので、しょっちゅう異常を示す音が鳴る。
最初はその度にびっくりしたのだけど、段々と私も慣れてきて、教わったリセットボタンをすぐに押す。
授乳室で行うから、ミルクを貰いにきたりする他ママさんとも居合わせると、話が出来る間のママさんだと、心配してくれたり声を掛けてくれたり(声を掛けられないだけで、殆どのママさんがびっくりしていただろうなぁ)、モニタを着けたダンジが内向的な私に社交の場を与えてくれたような気がした。
授乳以外のときはダンジを新生児室へ帰すことになるから、次にまたダンジが泣いて授乳を求めるまで、私は部屋のベッドで待つ。

ダンジを授乳中、授乳室の隣の新生児室の明かりが消え、超音波で一人の赤ちゃんをじっくりと診察している様子が見えた。
男性と女性の、二人の小児科医の会話が聞こえた(女性の小児科医は、ダンジの説明をしてくれた方)。
「此処(産科)の方が、お母さんも様子見られるし、こっちに残してあげよう」
と言っていたのが聞こえた。
何かあったのかなっておもったら、私と同室の方の赤ちゃんの心臓に疾患がみつかったというのだった。
その子のママさん(以下;彼女)は非常にしっかりとした方で、取り乱すことなく、その後に何も知らずにお見舞いに来た方ともきちんと対話している。
夕食も、皆と一緒にロビーで食べる。
凄いなっておもった。
立派だなって。
私だったら、琴子のことがあってもなくても、きっと取り乱してしまう。
ダンジのことだって、チアノーゼが出たって聞いただけのときは、なんだかピンとこなくてポカンとしていたけど、モニタ装着後、あのモニタの異常音を聞くと、私の中の心配もぐっと上がるし、あの音に慣れるまで、機械の数字の意味、理解を簡単にでも得られるまで、このままダンジがどうにかなってしまったらどうしようとおもう気持ちはあったから。

夕食後、部屋に戻り、同室の者同士で少しお喋りをした。
彼女も一緒にお喋りをした。
私と彼女は子供が新生児室にいる。
お互い、新生児室に授乳に行くと子のモニタ音が聞こえる。
どちらかの子のモニタ音が上がると(ちなみに、モニタの種類が違うから、音も鳴り方も違う)、もう片方の子のモニタ音も上がったりすることがあるので、親同士で
「なんだか申し訳ないよねー」
などと、冗談も交えたりしていた。
彼女の子の状況も話した。
彼女はバースプランにおいて、分娩台での出産ではない形を望んでいて、その通りの分娩法で出産を遂げていた。
慰めるつもりではなく、琴子のことを想う気持ちがあって、つい
「心臓が悪いといっても、産道を通ってくる元気があるんだから、強いよ」
と言った。
生命力の差を感じるばかりだった。
同室のもう一人のママさんも、大きく頷いていた。
このママさんは、第一子のお子さんが仮死状態で生まれてきたので、色々と大変だったということで、やはり想うことがあるらしい。
彼女は初産だったので、お産について特別に求める医療があったわけではないそうで、この病院を選んだ理由は比較的近くて、設備の整った病院が良いのかなぁとおもうくらいだったらしい。
それだけでも私からしたら十分に先見の明があるとおもえるのだが…
彼女はその程度の気持ちで選んだ病院だったけど、この病院、施設だから子供の心疾患を見つけてもらえたんだと、素直に感謝もしていた。
それは私も同じで、また、同室のもう一人のママさんも第一子がこの病院で出産し、救われていることもあって、そのまま第二子もここで出産することにしたと言っていて、私もリンズのとき以上にダンジをここで産んで良かったと感じていた。
一緒に話していた三人が、同じように感じていた。
今想っても、凄い一夜だったとおもう。
普通の“産科の賑わい”ではない、貴重な一夜だったと想う。

自分の子供に心疾患がみつかったということで、あれだけ取り乱さずに対応出来て、凄いことだということも話していたときに、彼女は
「まだピンときていないんだとおもう。事の重大さが分かっていないだけなんじゃないか」
と言っていた。
いや、きっと彼女は凄く立派な人なんだと想う。
こんな風に瞬時に考えきることが出来て、私は見習うことが沢山あるなぁとおもった。
こういう親を、あの子は選んできたんだな。

その夜、私も彼女も、それぞれに呼ばれる度に新生児室に通った。
私は最初は授乳室での授乳だったのだけど、深夜の授乳時には新生児室の方が移動も楽だということもあって、新生児室で授乳した。
その夜は分娩がいくつか重なっていたようで、助産師さんたちはとっても忙しそうだった。
それでも、一人の助産師さんは新生児室の担当の日だったらしく、ずっと忙しそうに十数名いる新生児ちゃんたち全員の状況を把握して仕事していることが分かった。
助産師の方にとって、ごく当たり前のことなんだろうけど、たった一人のダンジのことでさえ頼りっぱなしでいる私にとっては、凄いことだとおもった。
その忙しい中でも、心細そうに授乳している私に色々な説明、話をしてくれた。
別の助産師さんが、ダンジが頻繁に泣くのは母乳が足りないからじゃないかという指摘に対して、『お母さんと離れると泣いちゃうんだとおもう、足りないのかもしれないけど、それほどではないのでは』と、私の不安を掻き消すかのように言ってくれていた。
(素人のかなり簡単な要約の上での説明ですが、『母乳が足りない=次の授乳を激しく望む=次の哺乳時に激しく吸いこんでしまい、チアノーゼが出てしまう』ということを懸念しての会話です)



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プロフィール

琴子の母

Author:琴子の母
助産院や自宅出産についての情報があまりにも偏っています。
助産師会の方から『産む側も勉強を』と言われました。
偏ったままの情報での勉強は、あらたな誤解を生み、悲しいお産を増やす可能性が高いとおもっています。
助産院や自宅出産が抱える問題、リスクを知って貰い、その上で分娩方法や場所の選択をしていくことを願っています。

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